10年の節目に。

僕もひとつの節目を迎えました。
卒業演奏を終えて、後は卒業するのみ。
気負いがあったのか、それとも本番前のゴタゴタでうわついてしまったのか、本番はかつてないぐらいの緊張に見舞われ、演奏はかなり這々の体といった感じだったんだけども、それでも4年の軌跡とでも云うべきものはしっかりと出たんではないかなぁ。良くも悪くも。
曲自体に思い入れが強すぎて、悔いが残る部分もたくさんあったんだけれども、ここが新たな出発点としてしていくしかーない。
いやぁでも10年かぁ。早かったなぁ。
震災直後1階部分がペシャンコになった市役所とか、ぶっ倒れた阪神高速とか、その後すぐ長崎に疎開したことや、いつの間にか元町や三宮が小綺麗になったことや、それでも閉塞感に塗れた大人たちなんかが、ひどく最近の記憶のように思える。
幸い僕は近しい人を地震で亡くしたわけではないので、本当に辛い局面には直面してないんだけど、震災で肉親や友達を亡くした人には、まだまだ向き合っていかなければならないんだろうなぁと思うと、なんか居たたまれない。
神戸の人は、みんなもう悲しみを乗り越えたように見えるかも知れないけど、心の奥底には暗く冷えた喪失感や恐怖を隠して前進してるってことを、他県の人にぼそっと耳打ちしたい。
新潟の人も、東南アジア諸国の人も、頑張ってください。